豊川市の豊川稲荷で7日、襖絵(ふすまえ)プロジェクトがスタートした。国内外で注目を集める墨絵師の西元祐貴さん(36)が、墨絵絵巻で日本最古の「鳥獣戯画」を現代の感性と融合させ「豊川 新鳥獣戯画」の襖絵を制作する。
来年11月に72年ぶりに開かれる御開帳の記念企画の第1弾。鳥獣戯画には甲、乙、丙、丁の4巻があるように、新鳥獣戯画も4巻にする。
7日からは甲巻にあたる襖絵を描き始めた。春夏秋冬に分かれる全12枚で、9日までに春の3枚を完成させた。豊川稲荷にちなんでキツネが登場し、サル、イノシシ、ウサギなどが人間のように躍動感ある動きをする。
西元さんは、見る人を圧倒するダイナミックな表現が特徴で、香港クリスティーズオークションでは、その場で描き上げた墨絵が即座に落札されるほど。2023年の世界水泳選手権福岡大会では会場装飾を担当した。アトリエは福井にあり、豊川稲荷の本山である永平寺とも関係がある。その縁で制作することになった。
西元さんは「半年ほどかけて構想を練り、制作を始めました。鳥獣戯画をリスペクトしつつ、これまでの水墨画や日本画のイメージをいい意味で壊し、100年、200年残るような作品に仕上げたい」と意気込む。
夏は4月5~7日、秋は10月3~5日、冬は11月1~3日に制作し、1年かけて甲巻を完成させる。2030年の大開帳までに4巻をそろえる。参拝客への展示時期は未定だが、プロジェクトの公式ホームページで制作の様子を動画で紹介する。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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