田原市はサイクリストの誘客を狙い、21日まで市内を循環する路線バスに自転車用ラックを備えた「サイクルバス」の実証運行をした。期間中、複数の市職員が乗車体験。ラックの使い勝手や周遊体験で得た知見を基に、本格導入へ向けた検討材料とする。
サイクルバスは車両先端に自転車2台を置けるラックを備える。タイヤ直径や車体の重量など規格に収まる自転車を左右逆向きに載せる。利用者自ら自転車を載せ、乗務員がラックとタイヤを固定する。
豊鉄バスが運行する伊良湖本線と同支線で10日から12日間にわたり実験した。サイクリング愛好者から日常的に自転車を使わない職員まで、庁内で声掛けした7人がモニターとして参加した。
期間中は発着点の「田原駅前」「保美」「伊良湖岬」から沿線のバス停で自転車の積み下ろしなどを体験した。モニターには、ラックの使いやすさや周遊時の気付きなどの知見を集め、来年度以降の本格導入へ向けた検討材料に生かす。
参加した観光課の鶴田美里さん(29)は日常生活でも自転車を使わない。18日の実証運行で経験者の職員と「堀切海岸」のバス停で降り、国道42号沿いの自転車道から日出の石門や伊良湖神社などの名所旧跡を巡った。
鶴田さんは「体力に自信がなくても、途中でバスに乗って帰れると思うと使いやすい。サイクリング初心者でも安心して楽しめそうだ」と振り返った。
渥美半島は海に囲まれた自然豊かな景観を生かし、自転車での散策を楽しむ観光客が増えている。道の駅など主な観光施設には自転車ラックなど関連設備を充実させ、さらなる誘客増に努めている。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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