新城市民らが東京の猫を保護、市長宛に礼状が届く

2025/06/05 00:00(公開)
保護された当時の「あくび」(提供)

 新城市の下江洋行市長宛に、東京都世田谷区の女性から礼状が届いた。新東名高速道路長篠設楽原パーキングエリア(PA)下り線で4月に逃げ出した飼い猫が、人々の協力で40日ぶりに女性の元へ返ったことへの感謝の気持ちがつづられている。

 

 送り主は会社員田村光津保さん。4月5日早朝、立ち寄ったPAでキジトラ猫「あくび」(5歳)が車外へ逃げた。目的地の大阪へ再出発した後に車内にいないことに気づき、PAに戻った。翌日まで探しても見つからなかった。帰宅後に「迷い猫」のチラシを作って8日に再び現場を訪れた。PAの田村光康支配人や従業員の渥美敬子さんが協力して店頭などに掲示したり、周辺の住宅に配ったりした。

 

 5月13日、飼い主の田村さんはPAから南に1㌔離れた住宅地でチラシを配り、東京に帰宅。その後に「よく似た猫がいました」と連絡が入った。

 

 電話したのは新城市の会社員滝川有沙さん。チラシを見て、子どもをあやすためにドライブに出掛けた時に、車のライトに光った猫の目を確認。PAから500㍍の民家の庭だった。その後、自宅近くで、地域猫活動をする河合章人さん、美佳さん夫妻と一緒に、猫がいた民家に捕獲器を仕掛けた。猫が愛用していたタオルをケージにかぶせた。

 

 猫は翌14日夜に保護され、田村さんに引き渡された。「ここまで親身になってくれてうれしかった。もし私が逆の立場だったら協力できるか分からない。最大限の感謝を伝えようと市長に手紙を出しました」と話した。

 

 今月2日にあった定例記者会見で下江市長が紹介した。5月21日付で、便せん4枚にわたって経緯と感謝の言葉があったという。「普段はお叱りの手紙が多い中、心が温まる内容でした」と話した。 

 

 PAの関係者、滝川さん、河合さんら携わった人はいずれも猫を飼っている。滝川さんは「猫は家族同然。県をまたいで遠くで迷っていると思うと心配だった」と話した。

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安藤聡

浜松市出身。大学卒業後、母親の実家があった豊橋市に住む。スポーツを皮切りに、蒲郡市政担当15年を経て現在新城市と北設楽郡を担当する。映画ロケの炊き出しからご当地グルメとなった「ガマゴリうどん」など、まちぐるみで取り組む姿を取材するのが好き。

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