桜丘高校3年の申東宙選手が、男子ゴルフのアマチュア大会「ジャカルタ世界ジュニアチャンピオンシップ」(11~13日)に出場する。大会を目前に控え、最後の調整をしている。
クラブを握ったのは2歳。父の申長勲さん(57)は「家の前でゴルフの素振りをしていたら僕もやりたいという顔でついてきた」と話す。その後、子ども用クラブでボールを打つのが日課に。「寝ているときもクラブを決して離さなかった」という。小学2年から豊橋市大清水町の「大清水ロングゴルフ」の教室に入った。申選手は「球を打ったり、スコアをつくったりするのが楽しい」と熱中した。中学3年の中部ジュニアで2位、全国ジュニアでは7位に入った。遊びのつもりで始めたが、プロを目指すようになった。
桜丘高校ではスランプに陥る。高校の全国レベルだとドライバーで300ヤードの飛距離が必要だが、申さんは240ヤード。強く振ろうとする意識が強すぎて、体の軸が曲がってしまい、武器としていたアプローチの技術を失った。2年の中部ジュニアでは80位台。「弱さと向き合う分岐点になった」と話す。
そこで注力したのがフォーム修正と「体づくり」だ。師匠の磯部裕平プロに助言を仰ぎ、動画を見て球に入る角度や頭の位置、軸のぶれを一つひとつ修正した。午前5時に起床し、登校前に近くのゴルフ場で練習。夕飯を食べてジムで筋トレをしてから寝る。休日は県内外のコースで試合勘を磨くという「ゴルフ三昧」の毎日を送るようになった。
さらに補食を採り入れ、高校入学から体重が数㌔以上増えた。その結果、徐々に飛距離が伸び始め、今では力を全力を出さなくても300ヤード飛ぶようになったという。
世界ジュニア予選では優勝。中部アマチュアゴルフ本戦で上位に入った。好転の理由を「試合前もフォームを気にせずにプランを考える余裕が生まれた」と語る。
大会まで残りわずかだが「しっかり自分のプレーを見失わずに優勝したい」と意気込む。父は「けがのないよう楽しんで」と声を掛けた。
将来の夢は「タイガー・ウッズのように観客を沸かせられるようになること」。大学進学後のプロ入りを目指す。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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