【蒲郡市】竹島水族館のオタリア「ラブ」が鳥羽水族館に嫁入り|展示せず繫殖目指す

2025/06/10 00:00(公開)
嫁入りしたラブ(提供)

 蒲郡市竹島水族館で長年にわたりアシカショーで活躍してきた雌のオタリアの「ラブ」(15歳)がこのほど、繁殖研究などのために三重県の鳥羽水族館で飼育中の雄「クーバ」(同)へ嫁入りした。小林龍二館長は「いいお嫁さんになるよう願うばかりです」と話した。 

 

 ラブは2011年に1歳の時、野生個体としてチリからやって来た。小林館長とは10年以上にわたってショーに出演し、水族館を支えてきた。今は担当の桃井綾子さんとコンビを組み、輪投げやフラフープでのジャンプを披露し、大勢の来場者を楽しませていた。

 

 オタリアの飼育は国内で少なく、東海地方では竹島水族館と鳥羽水族館の2館のみとなっている。特に繁殖ができる若い個体を飼育している水族館はもっと限られる。生息地の南米では保護の関係で国外に持ち出すことができなくなり、日本国内の個体で次世代につなげなければいけない。

 

ラブを世話してきた小林館長と桃井さん㊨=竹島水族館で

大きな活動計画の一環

 

 水族館は今年から、大きな活動計画の一環で、ラブを含めた哺乳動物全種の繁殖を目指すプロジェクトを開始。1月、鳥羽水族館と話し合いをして実現した。「クーバ」は10年に野生個体として入館し繁殖経験がある。

 

 引っ越しまでに、ラブが普段から取り組んでいる種目やえさの好き嫌いなどを現場のスタッフに引き継いだ。当日は桃井さんら関係者が鳥羽まで送り届けた。今後、バックヤードにて繁殖に向けて引き合わせなどをし、展示はしない。

 

ショーはオットセイの「カイ」が引き継ぐ

 

 竹島水族館のショーはミナミアメリカオットセイの「カイ」が担当する。午前10時半と午後1時半にあるモグモグタイムで落ち着いてきたらショーに出る。ラブが戻ったら、様子を見てショーに出演する。また、繁殖についての話などしていく。

 

 小林館長は「娘を送り出す感じです」と語った。桃井さんは「まずは無事に帰ってほしい。人間ができることは最大限やっていきたいと思います」と述べた。

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林大二朗

 愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。

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