豊橋市の長坂尚登市長は11日、前市長のハラスメントを告発する文字情報に基づき3月7日夜にあった緊急記者会見について、私文書の域を出ない状況で公務として会見を開き、第三者調査委員会設置へ向けた指示を言及していたことを明らかにした。同日の市議会一般質問で、星野隆輝氏(まちフォーラム)の質問に答えた。
質疑で星野氏は、市職員と思われる匿名の人物から提供されたとする文字情報について、情報公開請求で該当する公文書の「文書不存在」を確認したと明かした。
提供された情報は過去の質疑でも、市長が「提供者が個人の特定を望んでおらず、市幹部とも共有できていない」と第三者調査の検討に入れない状況を説明している。
現時点では庁内で市長しか知りえず、公にできない私文書をもとに副市長を同席させ会見を開いた行為に星野氏は「職権濫用ではないか」とただしたが、長坂市長は「当時の判断では職権濫用ではない」と答弁。
長坂市長は「情報提供者の保護」を優先し、調査委設置へのもう一つの要件「市幹部との情報共有ができない」と主張している。
情報提供者を徹底して守る目的について、長坂市長は「職場での不利益が生じないよう、個人の特定を避けるため」と説明。星野氏は、昨年11月の市長選で長坂市長の確認団体が広めた法定ビラを引き合いに「特定可能な情報で職員をさらしたことを今一度考え直すべきだ」と、矛盾する行動原理を指摘した。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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