蒲郡市三谷町の三谷漁協で23日、生食用の養殖カキの生育調査があった。養殖カキは三谷漁協と蒲郡漁協で組織する「市漁業振興協議会」が、事業化と2028年度の漁業権の獲得に向け、実証実験を進めている。
市内の水産業の持続可能性をもたらすとともに、漁師の所得向上や若い世代に漁業への関心を高めてもらうため、23年度から市などと連携して続けている。
現在はスマート養殖事業を展開する「リブル」(本社、徳島県)の指導を受けながら、試験的に養殖の可否の検証をしており、現在は販売していないが、将来的には新たな蒲郡ブランドとして流通させ、観光業などの産業振興にもつなげる。
今年3月に、三谷漁協であった報告会で適正な作業タイミングであれば蒲郡海域での養殖は十分可能なことが証明できたと発表した。今年度は引き続き、実証実験と生育調査としてカキの生育状況と海水の温度変化などの環境データを2週間ごとに取り、来年度に役立てる。
この日、三谷漁協では5月に投入した稚貝8000個の様子を確認した。漁協関係者とリブル関係者の計5人が貝殻に付着したフジツボを取り除いた後、重さや大きさなどを測定した。
リブルの岡田翔太郎さんは「カキの生育は順調です。今年で3年目を迎え、漁協関係者も要領をつかんできたところもあり、年々、良くなってきていると思います」と話した。
来年の農林水産まつりで養殖カキの試食会を開きたいとしている。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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