7月にあった「豊橋祇園祭」の夜空に、アニメ「負けヒロインが多すぎる!(マケイン)」第2期を祝う大輪の花火が打ち上がった。企画したのは、豊橋市立中部中学3年の小林ここさん(14)と松山小学5年の令さん(10)の姉弟だ。
ここさんは「豊橋を盛り上げてくれているマケインの2期制作が決まって、本当にうれしかった。自分でも何かできないかと考えました」と語る。豊橋を舞台にした同作は、「聖地巡礼」を目的に遠方から訪れるファンも多い。2人は「県外の人も楽しみにしている祇園祭で花火を上げたらきっと喜んでもらえる」と父に相談。大人顔負けの行動力に周囲も背中を押し、異例の企画は実現した。
澄んだ音とともに打ち上がったのは、直径24㌢の8号玉。青を基調に、緑や黄、赤が織り交ざる光の花が広がった。青がイメージカラーの作品のヒロイン八奈見杏菜をイメージしたが、令さんは「青のほかにも色が重なって、3人のヒロインが同時に輝いているように見えた」と振り返る。
SNSでも瞬く間に拡散した。「最高のサプライズ」「街と作品が一緒に盛り上がっている」と評判になった。原作者の雨森たきびさんもX(エックス)で「これを見に来た祝!第2期制作決定!豊橋の夜空で輝け!」とコメント。ここさんは「まさか原作者の雨森先生にも届くなんて」と驚きを隠さず「最高の思い出になりました」と笑顔を見せる。
2人が「マケイン」に魅せられたのは昨年。ここさんは友人の勧めでアニメを見始め、主題歌「つよがるガール」に夢中になった。「振り付けも全部覚えました」と話す。令さんは全話を視聴後に聖地巡礼に出かけ、北海道から訪れたファンや、豊橋の飲食店で交流を重ねた。「マケインを通じてたくさんの人と仲良くなれるのが楽しい」と笑う。
楽しみにしている第2期について、ここさんは「まだ登場していないキャラクターがどんな風に描かれるのか期待しています」。令さんは「豊川稲荷の食べ歩きが出てきたらうれしい」と声を弾ませた。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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