中部地区でトップクラスのパン粉メーカーである「トリイパン粉」をご紹介します。
当社は、1949(昭和24)年1月創業のパン粉製造業者。パン粉業界では中部地区トップクラスで、全国的にも上位に位置する。「日本特有のフライという食文化を守り、普及・発展させることに貢献します」という経営理念を掲げ、長年にわたってパン粉に特化して事業展開している。普段私たちが使う家庭用のパン粉も一部手掛けているが、主力は業務用であり、各種フライ料理の冷凍食品などに使われて、手間いらずのおかずやお弁当の一品として食事を彩っている。
パン粉の品質はフライ料理の出来映えに大きく影響する。業務用のパン粉は、メーカーの要望や製造工程に応じて細かな調整を必要とするケースもある。当社はこれまでの豊富な実績やノウハウから、パン生地の焼き上げ、粉砕、乾燥など、各工程におけるさまざまな工夫をし、要望に応えるパン粉を開発している。こうした技術は大手冷凍食品メーカーからも支持されている。また、技術力だけでなく、安全面への意識も高く、各工程で異物混入を防ぐため、場内の清掃や製造管理には特に力を入れている。
品質の高い製品の製造には、設備だけでなく、働く人間が充実して過ごすことが重要だと考えており、福利厚生に関して同業者に先んじて先進的な内容を取り入れることにも取り組んでいる。2024(令和6)年には、県が取り組む「休み方改革」プロジェクトの一環である「県休み方改革マイスター企業」に認定された。今後も従業員にとって働きやすい環境を整備することでモチベーションアップや生産性の改善を図り、製品の良化につなげていく考えである。
パン粉というシンプルな加工原材料を取り扱うメーカーだからこそ、さまざまな工夫の積み重ねが未来に大きな差を生む可能性を秘めていると感じられ、そんな当社の動向に引き続き注目していきたい。
株式会社トリイパン粉
住所:豊川市一宮町
売上高:13億6000万円
従業員:62人
帝国データバンク豊橋支店調査課
主任 鵜飼亘
購読残数: / 本
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