豊橋市のベンチャー「UHOLABO」(中村孝典社長)が考案した「ベスト定規」と「ドットポッチノート」が流体力学の国際会議で出席者に配られることになった。
会議は「第10回原子炉安全のための数値流体力学(CFD4NRS)ワークショップ」(12月10~12日、茨城県水戸市)。日本原子力研究開発機構安全研究センターなどが主催する。原子炉設備のある国から専門家が集まり、数値流体力学を利用した原子力安全に関する研究について活発に議論する。
ベスト定規は1本の定規に分度器やコンパスなどの機能を集約した便利ツール。ドットポッチノートはA4判で、各ページの罫線として大きさが異なる点を1対2対ルート3で配置。図形が書きやすくなっている。
中村社長は元工科高校教師としての経験を元にベスト定規を考案。その販促ツールというアイデアを下敷きに、より多くの子どもに図形に親しんでほしいという思いからドットポッチノートが生まれた。どちらも「東三河ビジネスプランコンテスト」で特別賞を受賞。漫画「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!」やアニメ化された「負けヒロインが多すぎる!」とのコラボもしている。
便利ツールが国際デビューを果たすことについて中村社長は「これをきっかけに豊橋発のものが世界へ羽ばたくことになれば面白い」と語る。
理数系の面白さを知るには、幼い頃から図形を通じた直感的学習が重要だと説く中村社長。「理数系のノートの標準として広く認知されるのが今後の野望」と意気込んだ。
ドットポッチノートを販売する「文運堂」(東京都渋谷区)は「国際的な研究者の皆さまに弊社ノートをご使用いただける機会を得たことを大変光栄に思います。『ドットポッチノート』が、未来の安全技術を支える発想や研究成果を生み出す一助となれば幸いです」とコメントしている。
ベスト定規とドットポッチノートの購入は、UHOLABOのオンラインショップや豊川堂書店などで扱っている。
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1988年生まれ。三重県津市出身。
地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
趣味は一口に言うとゲーム。著名なタイトルをすべて網羅しているわけではないが、コンシューマーはファミコン時代から「ドラゴンクエスト」などを親しんでいる。ジャンルは問わず、環境としてはオンライン、カード、ボード、テーブルトークなど手広くプレーしている。
好きなものは甘いもの。犬派。写真は実家の猫。
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