大阪市内で18日に開かれた国際ビール審査会「IBC2025」で、田原市福江町のクラフトビール製造「渥美半島醸造」が出品した3銘柄が各部門で金、銀、銅の各賞に選ばれた。金賞の「WANAKA(ワナカ)」は同部門を含む上位のカテゴリーでもチャンピオンに輝いた。受賞記念として3銘柄セットの限定商品もインターネット通販で発売する。
審査会ではビールの主要スタイルごとに23のカテゴリーに分け、製法や原材料などを細分化した120部門で上位3品にメダルを贈る。
今年2月末に開所したばかりの同醸造所は、初参加で新作を含む9点を出品した。このうち、伝統製法の商品が集まる「ヒストリカル・ビアー」部門で「ワナカ」が金賞に輝いた。
ワナカはホップを使わない伝統製法で醸す「モダングルート」のスタイル。カモミールのような紅茶の香りがあり、上品な仕上がりが特徴だ。
果実味あるアメリカン・サワーエールを対象にした部門で「KOIWAIWAI(コイワイワイ)」が銀賞になった。レッドプラムとラズベリーの甘酸っぱさが広がる。ピンクで見た目の華やかさとフルーティーな風味で女性にも人気だ。
さらに競争が激しい「ホッピー・ラガー」部門では「ATAPO(アタポ)」が銅賞を獲得した。ニュージーランドホップの弾ける爽快感と飲みやすい風味に仕上がった。
ワナカとアタポは10月に新発売したばかりだ。開所9カ月で手掛けた商品は29種類に上る。
醸造責任者の川合崇浩さん(35)は「ワナカはホップを使わない挑戦的な試みが評価された。地元での大麦栽培に続き将来は地場産のホップを原料に、渥美半島の農産物の特色をさらに生かしたビールを作りたい」と意気込んだ。
受賞を記念して3銘柄の6缶限定セット(税込5262円、送料別)をネット販売する。問い合わせは醸造所(0531・37・5530)へ。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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