迎春準備が進む豊川稲荷で28日、「大法会(だいほうえ)餅つき」があり、約20人の僧侶が読経する中、餅をついた。ついた餅は鏡餅にして本尊の千手観世音菩薩像に供えた。
年の瀬の迎春行事の一つで、1年の感謝と新年の安寧を祈る伝統的な法要。十数年休止していたが、季節行事を大切にしようと2年前に再開した。この日は読経の中で、蒸し上がったばかりの2升のもち米を石臼に入れ、僧侶が交代できねでついた。
また本殿には直径100~180㌢の大鏡餅を8基奉納した。近年は食品ロスを少しでも減らそうと、鏡餅の形に成形した発泡ポリウレタンの表面に餅を貼り付けている。軽量化につながり、持ち運びしやすい。大小合わせて約500個の鏡餅が各所に並び、1月7日まで奉納される。
役寮の草間寛之さん(50)は、「来年のえとは午(うま)。豊川稲荷では72年ぶりの御開帳が行われる年です。馬が駆け上がっていくイメージで、新年のスタートが切れるよう準備をしています」と話した。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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