高市早苗首相は23日午後、この日召集された通常国会冒頭で衆院を解散した。通常国会の冒頭解散は、1966年の佐藤栄作内閣による「黒い霧解散」以来60年ぶり。
高市内閣は午前の閣議で衆院解散を決定。午後1時すぎ、天皇陛下が署名された解散詔書を木原稔官房長官が議場に運んだ。額賀福志郎議長が詔書を読み上げ、解散を宣言すると恒例の万歳三唱が起きた。午後の閣議で27日公示、2月8日投開票の日程を決めた。
当時は通常国会が12月に召集されていたが、1992年の国会法改正で通常国会の召集時期が1月となってからは初めて。ほかには臨時国会の冒頭解散が3例ある(1986年、96年、2017年)。
特筆すべきは、投開票日となる2月8日までがわずか16日間というスケジュールは、戦後最短の短期決戦となることだ。本来、通常国会は新年度予算案を審議する極めて重要な場である。その冒頭で解散を強行することは、予算審議の遅れを招くリスクをはらむ。高市首相の判断は今後の大きな議論の的となる。
選挙戦の大きな争点は経済政策と消費税のあり方だ。物価高への対応と、家計負担の軽減策が注目されている。与党は「責任ある積極財政」を掲げ、食料品などを対象とした時限的な消費税減税を検討している。中道改革連合などは食料品の消費税について、時限的ではなく「恒久的なゼロ」を訴える。
また、外国人政策は「治安・安全保障」と「労働力確保」の二つの側面から、かつてないほど重要な争点と化した。多くの党が「厳格化」「人口に占める外国人比率の上限設定(キャップ制)」「ルールに基づく多文化共生」などを掲げ、この問題に言及している。
各党は16日間の「超短期決戦」で小選挙区289、比例代表176の計465議席を争う。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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