「命守る」決意を形に 湖西・住吉西地区、計画策定から1年

2026/02/28 00:00(公開)
津波避難施設のひとつとなっている「住吉地区命山」=湖西市新居町で
津波避難施設のひとつとなっている「住吉地区命山」=湖西市新居町で

 湖西市は住民らが主体となった「地区防災計画」の作成を進めている。津波の想定浸水エリアにある同市新居町の住吉西地区が昨年1月に作成したのを皮切りに今年度は隣接する住吉東地区のほか、白須賀第2地区が市のサポートなどを得て作り上げた。万が一の震災への備えに対する取り組みを計画策定から1年経過した住吉西地区で聞いた。

 

 住吉西地区はJR新居町駅から伸びる関門大通りを南進した遠州灘に近く、2024年11月末時点で303世帯637人が暮らす。高低差の少ない平地で砂地盤により液状化現象が発生する危険度が高く、地震が発生した際には道路が通行しにくい状況が発生する可能性があるとされる。

 

 作成を手掛けた住吉西自主防災会は、こうした地域の特性や万が一の際に想定される災害を踏まえ、市の助言や協力を得て約半年間かけて計画を練った。従来の取り組みを踏まえた基本方針「命を守る津波避難訓練の継続」を掲げて平常時の自助・共助に関する活動や災害時の避難行動の流れなどに加え、防災訓練の実施・検証、防災意識の普及啓発などを盛り込んだ。

 

 作成に携わった副会長の堀川匡士さん(67)によると年3回の訓練は、参加する住民の負担にならず、かつ楽しく確認する企画にできないかと計画。訓練場所を一時的に逃げる津波避難施設のひとつ「住吉地区命山(おたすけ山)」にとどまらず、集合住宅の「ビレッジハウス」や指定避難所の新居小学校などに広げたり、参加者の一部の協力を得て衛星利用測位システム(GPS)を使って自宅から避難する際にかかった時間などを測定したりする訓練も重ねてきた。東日本大震災の教訓から「平時から繰り返し、繰り返し取り組むことが万が一の際に命を守る行動につながる」(堀川さん)との意識がある。

 

 訓練への参加は地域の仲間と近況を報告する機会につながる。外国人も共生する中、情報を更新しあうことは重要だ。堀川さんは「仲間づくりは万が一の際に助け合う力になるはず。生きる力がつくような訓練をしていきたい」と語る。東日本大震災から15年となる3月11日も夜間防災訓練を計画、地域住民への参加を呼び掛ける。

 

 市は津波防災地域づくりへ防潮堤の整備を見送り、早い段階で効果を発揮する代替施策を推進することにかじを切った。市内で1月に開いた市政報告会でも住民からの防災に関する質問を受け、地区防災計画作成の重要性を呼び掛ける場面があった。

「住吉地区命山」で24年3月に実施された訓練(堀川さん提供)
「住吉地区命山」で24年3月に実施された訓練(堀川さん提供)
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