中東情勢の悪化に伴う原油高や原油不足の影響が、東三河でも懸念されている。今のところ、一般家庭への直接的な波及は限定的だが、建設業や農業などの幅広い分野で今後の影響が心配され、一部ではすでに打撃が出ている。
建設業では、塗装に必要なシンナー不足だけでなく、ユニットバスの入荷が難しくなっているという。大手メーカーがナフサの供給不安定化で新規受注を停止しており、その影響は末端の現場まで及ぶ。豊橋市の住宅建材卸の「白幸木材」によると、一部建設現場では、ユニットバスの入荷が未定のため、工事ができない状況に陥っている場所もあるという。
農業への影響も懸念される。JAひまわりは今後、出荷に使うパック類やカバーの仕入れが難しくなることを懸念している。例えばイチゴを出荷する際はパックに入れ、花を出荷する際は保護カバーを付ける。これらは石油由来の製品で、今泉秀哉組合長は「農業では、出荷や生育に石油由来の製品を数多く使っている。価格高騰も痛手だが、それ以上に購入できなくなれば死活問題」と指摘する。また「温室内の暖房が必要な季節は終わりに近づいているが、重油価格の高騰により、生産コストが上昇し苦しんでいる農家もある」と話す。
このほか、介護施設では、衛生管理に欠かせないビニール手袋の購入に数量規制がかかっているところがある。飲食店では、食品用ラップがいつも使っているメーカーのものが品切れになり、別のメーカーのものを購入しているなどの影響が出ている。
こうした事態は全体の一部にすぎず、石油は経済活動に不可欠なだけに、広範囲に影響が波及しているとみられる。
関係者は「ホルムズ海峡の実質的な封鎖が長く続けば、大変な事態になる可能性が高い。中東情勢が早く落ち着くのを願うばかり」と口をそろえて話す。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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