東愛知新聞社と、三河地域のインスタグラム運用代行やウェブマーケティング支援を手がける「リライト」(豊川市光明町2)が9月に業務提携し、インスタグラムメディア「みかわ突撃インタビュー」と地元企業向けのSNS運用伴走事業が始動した。地方紙とウェブマーケティング会社がなぜ協働メディアを立ち上げたのか。今後の展望について、東愛知新聞社の芦沢典幸社長、リライトの秦名哲平社長、加藤鉱太良取締役に聞いた。
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―今回の提携は、どのような経緯で始まったのですか。
芦沢 日頃、地域の企業の皆さまとお話しする中で「SNSを活用しきれていない」という声を数多く耳にしました。一方、東愛知新聞社も紙面だけでは十分に接点を持つことのできない層が広がっていることを感じていました。そうした折にリライトさんとお話しする機会がありました。これまで当社が培ってきた地域の皆さまとのつながりや取材を通じて得てきた情報力と、リライトさんが有するSNS運用や動画制作などデジタル分野の知見を掛け合わせることで、これまでにない地域の情報発信の形をつくることができると考えました。
加藤 リライトとしてのSNS運用支援は1年ほどですが、私はグループ会社「メイン」に2022年に参画し、4年以上カメラ撮影やウェブマーケティングに携わってきました。リライトで昨年SNS運用の事業部を立ち上げ、地元企業に提案をする仕事をしています。ただ、SNSの運用代行会社は全国に多くあるなかで、企業との接点づくりに難しさを感じていました。だからこそ、より地域密着でリアルの場での接点づくりを強化していかないといけない気持ちはずっと持っていました。
―リライトはこれまでどのような実績を積んでこられたのでしょうか。
加藤 私たちはこれまで従業員300人以上の運送会社や、老舗の総合建設会社などを支援してきました。フォロワーを増やすだけではなく、お客さまと一緒にアカウント運用の目的から考え、集客や採用という企業の成果に直結する運用を徹底しています。例えば、岡崎市の中古車販売店では、損しない買い方や売り方、創業1年目からどのように成長したかを発信した結果、当初は月間10台ほどだった購入台数が、運用を始めて数年で月60台以上の販売や買い取りにつながっています。そうした一つひとつの実績を積み重ね、お客さまが成長していくことはやりがいですし、今の私たちの土台になっています。
―新しく立ち上げるインスタグラムメディアは、どのようなものになるのでしょうか。
芦沢 東三河には、卓越した技術を持つ職人、こだわりを持って店を営む人、地域の未来を見据えて活動する人など、まだ十分に知られていない魅力的な「人」がたくさんいます。新しいメディアでは、そうした人たちのもとへ実際に足を運び、仕事へのこだわりや地域への思い、日々の姿を写真や動画を通して伝えていきます。
―最後に、この提携を通じて実現したいことを教えてください。
芦沢 これまで新聞を読む機会が少なかった若い世代をはじめ、幅広い皆さんに、東三河に目を向けてもらうきっかけをつくりたいと思っています。そして、私たちが一方的に発信するのではなく、地域の皆さんから声を寄せていただきながら、一緒に育てていけるメディアにしたいですね。
加藤 地域に密着して歩んできた東愛知新聞社さまと組むからこそ、表面的なPRではない、本物の価値を発信できると確信しています。このメディアを通じて東三河のファンを増やし、地域のお店や企業の挑戦を後押しすることで、東三河全体を活気づけるプラットフォームを目指します。
■東愛知新聞社との協業で期待すること
AI時代を迎え、誰もが簡単に整った文章や画像をつくれるようになりました。だからこそ今、本当に価値を持つのは「リアル」だと考えています。東愛知新聞社さまが長年地域で築いてこられた信頼と取材力に、私たちリライトの撮影・SNS発信力を掛け合わせることで、東三河で挑戦する人の夢や志、目標、そしてその人の生きざまを、作りものではないリアルな姿のまま届けられることに大きな期待を寄せています。
■今後の展望
東三河には、優れた技術や熱い思いを持ちながら、それを十分に発信できていない企業さまが数多くあります。「SNSが大事なのは分かっているが、人も時間もノウハウもない」という声もよく耳にします。私たちは企画・撮影・編集・運用までを一貫して担い、企業さまが本業に集中しながら発信を続けられる仕組みを提供してまいります。主役は商品やサービスの奥にいる「人」です。働く人のリアルな姿を届けることが、共感を生み、採用や集客、そして選ばれる企業づくりにつながると信じています。協働メディアを東三河の人と企業をつなぐ場へと育て、この地域をもっと元気にしていきます。
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かとう・こうたろう
出身の豊川市を拠点に、家族写真専門のカメラマンとして2021年に活動を始める。22年2月にグループ会社のメインに参画。SNS運用を累計15社以上行う。現在は企業さまやウェディングの撮影など幅広いジャンルを担当している。
はたな・てっぺい
1996年豊川市出身。2023年に創業し、撮影やSNS運用代行を手がける。ほかにDX支援やシステム開発の「メイン」、POS・飲食事業の「Avalon」、地域・教育事業の「未知」代表も務める。
購読残数: / 本
1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。