深刻な福祉の人材不足

2016/10/01 00:00(公開)
就職介護
 福祉施設の人材不足が東三河でも指摘されている。少子高齢化、人口減少の時代を迎え、福祉を支える人たちの力が一層欠かせない。高齢者、障害者の福祉施設に焦点を当て、働き手の現状を取り上げる。
景気が上向きと言われる中、依然として売り手市場と言われているのが「福祉職」。高齢化が進み、時代と共に法律も変わり、福祉サービスが多様化する中、福祉の働き手不足は深刻な問題だ。
 今年5月の有効求人倍率。全国で1・36倍、愛知で1・63倍だったが、中央福祉人材センターの求人倍率は4・07倍と、人材不足が明確に。地元東三河でも、開所が遅れたり、規模を縮小せざるを得ない施設が実際にあ ったという。
 介護労働安定センターの「27年度事業所における介護労働実態調査」「介護労働者の就業実態と就業意識調査」によると、愛知県の採用率は全体で22・1%、離職率は17・6%だった。従業員の過不足状況では、「大いに不足」「不足」「やや不足」で61・3%を占めるほどに。理由の最多が「採用が困難」が8%で、その原因は「賃金が低い」が57・4%、「仕事がきつい(身体・精神的)」が48・3%だった。
 7月に豊橋で行われた、福祉・介護職への就労希望者や、福祉の仕事に関心を持つ人など対象にした就職フェアも、新卒予定よりも再就職組が多く、大勢詰めかけたとは言えない状況だった。
 慢性的な働き手不足は勤務時間や賃金などの処遇面、人間関係にも影響する。同センターの度調査によると、介護職の離職理由は「キツい」に関心を持つ人など対象にした就職フェアも、新卒予定よりも再就職組が多く、大勢詰めかけたとは言えない状況だった。「給料が安い」よりも「職場の人間関係」「施設の理念や運営の在り方」が上回った。介護職に就く人は仕事にやりがいを感じている人が多い。利用者の「ありがとう」の声に支えられ、仕事を辞めても同じ業界で再就職を考える人が多いという。 さまざまな分野の事業所が福祉職に進出し、人材が分散したことも否めない。今年7月、神奈川県相模原市の福祉施設で痛ましい事件が起きた。 志の高い福祉職員の士気を失わないよう、運営側の努力も必要とされる。

PC:深刻な人材不足に悩む福祉業界。7月に開かれた就職フェアも学生の姿は少ない豊橋市内で
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