2016回顧⑦県政 芸術・文化祭を次々に開催

2016/12/30 00:01(公開)
石田尚志《絵馬・絵巻》プロジェクション風景、豊橋市公会堂(photo: 加藤慶)
 今年の県政は、自動車や国産初のジェット旅客機MRJなど、堅調なモノづくり産業を背景に、現代アートの国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2016」「第31回国民文化祭・愛知2016」「第16回全国障害者芸術・文化祭あいち大会」などを次々に開催。また、スポーツでも2026年に開催される「第20回アジア競技大会」をはじめ、国際的スポーツ大会を数多く誘致。芸術・文化、スポーツの面でも「あいち」の魅力を国内外に発信した1年だった。大村秀章知事は年末、この1年を表す漢字一文字に「祭」を選び、県政10大ニュースにも「芸術・アート」と「国際的なスポーツ大会の招致」をトップに掲げ、芸術・文化、スポーツの分野でも「日本一元気な愛知」を誇示した。
 主な出来事は次の通り。
 【あいちトリエンナーレ2016】8月11日~10月23日、愛知芸術文化センター、名古屋市美術館をメインに名古屋、岡崎、豊橋3市のまちなか会場で開催。
 3年ごとに開催する現代アートの国際芸術祭で、3回目となる今回のテーマは「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」。世界38の国と地域から119組のアーティストが参加。現代美術、舞台芸術などを発表した。
 期間中の総来場者は60万1635人。
 豊橋市では今回が初の開催で、穂の国とよはし芸術劇場PRAT、水上ビル、豊橋駅前大通のまちなか3会場に約9万3000人が来場した。
 【第31回国民文化祭・あいち2016】10月29~12月3日の36日間、県内すべての市町村で演劇、音楽、美術、伝統文化・郷土芸能など90事業を開催。
 テーマは「『愛故知新』~伝統を『愛(いつく)』しみ、新しきを『知』り、文化は動く~」。
 豊橋市は東三河に伝わる5つの伝統文化(書道・華道・茶道・雅楽・筝曲)を発表する「穂の国和具(ほのくに わ そなえる)」(11月17日、穂の国とよはし芸術劇場PLAT)、「三遠南信ふるさと歌舞伎交流豊橋大会」(同月17日、同)など、豊川市では「KOBUDO‐古武道と尺八・チェロ・ピアノコンサート」(11月26日、小坂井文化会館)などを開催した。
 会期中の全県の来場者は現在、精査中だが、約35万人と推定されている。
 【第16回全国障害者・文化祭あいち大会】12月9~11日、愛知芸術文化センターなど名古屋市内6カ所で開催。県では初の開催で、愛称は「ゲイジュツのチカラ・あいち」、大会コピーは「騒げ、感性。」。ステージではプロデュース舞台「親指王子」をはじめ、多彩な舞台やステージ発表を行い、作品展には招待作家約30人と公募作品約800点が展示され、会期中約5万9000人が来場した。
 【第20回アジア競技大会】5月にJOC(日本オリンピック委員会)に名古屋・愛知への招致を立候補、7月のOCA(アジア・オリンピック委員会)・JOC評価委員会による現地査察・会議で正式決定した。メイン会場は名古屋市の瑞穂競技場となる見込み。
 【リオ五輪・パラリンピック】県ゆかりの選手が大活躍。オリンピックで9個、パラリンピックで2個のメダルを獲得(8、9月)。選手・指導者を表彰(11月)。
 【その他】ラグビーW杯2019の1000日前イベントの開催(12月)▽FIFAフットサルW杯2020の招致に向け、日本招致委員会を立ち上げ(8月)▽セーリングワールドカップ2017の愛知・蒲郡での開催決定(9月)▽ISUグランプリファイナル国際フィギュアスケート競技大会2017の愛知・名古屋での開催決定(9月)▽2018スペシャルオリンピック日本夏季ナショナルゲーム・愛知の開催決定(9月)。
(後藤康之)
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