平和の塔で戦争犠牲者追悼

2019/08/05 00:00(公開)
平和の塔に献花し、戦争の犠牲者らの冥福を祈る参列者=豊橋市向山緑地で
平和の塔に献花し、戦争の犠牲者らの冥福を祈る参列者=豊橋市向山緑地で
 豊橋市向山緑地内にある平和の塔の前で4日、戦争で犠牲になった人たちを追悼する式典が開かれた。同市遺族連合会(田中剛会長)が主催し、54回目の今年も遺族ら約250人が参列、犠牲者らの冥福を祈るとともに世界の恒久平和を願った。
 平和の塔は、日清戦争から太平洋戦争にかけた戦没者と空襲などによる犠牲者の計5552柱をまつる。終戦20周年の1965(昭和40)年、平和の祈りを込め、市民らの協力で高さ17㍍の塔が建立された。
 田中会長は、式典で「今日の日本の平和と繁栄は、ご英霊の尊い犠牲の上に築き上げられたことを忘れず、令和の時代も希望に満ちた社会づくりに一層の努力を重ねる」と式辞。
 佐原光一市長は「戦争の記憶を風化させることなく、平和を希求し続けることが私たちに課せられた重要な使命。過去の惨禍を忘れず、心豊かで笑顔あふれる豊橋を次の世代に引き継げるよう努力する」と誓い、豊田一雄議長も平和への誓いを新たした。
 厳しい暑さにもかかわらず、参列した人たちは順番に献花、手を合わせた。私立藤ノ花女子高校、県立豊橋商業高校の生徒も参列。藤ノ花は生徒会6人が弁当の準備をしたり、いすをふいたりするなど遺族連合会の手伝いをした。内田ともみ会長は「平和を続けられるようにしたい」と話した。
 一方、遺族は高齢化し、戦死した夫の兄のために参列した女性(91)は「今は私しかいなくて。毎年お墓参りもしながら来ています」と述べた。
     ◇
 豊橋市は、広島と長崎に原爆が投下された6日と9日、全国戦没者追悼式の15日、死没者や戦没者らを追悼、平和を祈念するため、市内63カ所の同報系防災無線のサイレンを1分間鳴らし、黙とうを呼び掛ける。
(中村晋也)
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