日本の現代詩に多大な業績を残した豊橋ゆかりの詩人、丸山薫にちなむ「第31回丸山薫賞」(豊橋市、運営委員会主催)は、神奈川県の伊藤悠子さんの詩集「白い着物の子どもたち」が受賞することになった。贈呈式は10月21日に「ホテルアソシア豊橋」で開かれる。
昨年度中に刊行された現代詩集が対象。全国から211冊の応募があり、6日に豊橋市役所で詩人ら5人による選考があった。
選考委員会は「生きることの中にある悲しみと、子供たちや動植物など無垢(むく)なものを思う気持ちの深さが込められた優れた詩集であることが評価された」としている。
伊藤さんは東京都出身で津田塾大学英文科卒。日本文芸家協会、日本現代詩人会、日本詩人クラブ、横浜詩人会、詩誌「左庭」所属。
詩集は2019年9月以降の3年間に発表したもので、国立ハンセン病資料館で出合った大竹章氏の本「無菌地帯」や、新型コロナウイルス禍での差別や偏見、その中で再読した「新校萬葉集」に影響を受けたという。
受賞について「北国の春の子どもになり、丸山先生に『まんさくの花が咲いた』と持っていきたい気持ちです。あたたかで郷愁に満ちた詩人が、ふと止まってくださるようなうれしさがこみあげてまいります。いただいた光を胸に生活し、世界をみつめる努力を重ねてまいりたいと思います」とコメントした。
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地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
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