GW期間に新城「乳岩峡」の道路通行規制

　新城市は28日夕から５月５日夕まで、国指定天然記念物と名勝に指定される乳岩峡（同市川合）の登山口へとつなぐ市道乳岩線の一部約１・２㌔区間を一般車両通行止めとする。駐車場への道幅が狭く、救急車両の往来に支障が出たことなどを受け、地元住民や観光客への安全を配慮してゴールデンウィーク期間は歩行者自転車優先道路に規制する。
　乳岩峡は乳岩川に沿う約３㌔の峡谷で、北側に乳岩山（標高６７０㍍）がある。登山道の両側は切り立ったような崖と美しい林が広がる。山の南面にある最大の洞窟が、天井部に乳房状の鍾乳石が作られたとされる「乳岩」だ。１９３６年に国指定天然記念物に指定された。国道１５１号、三遠南信自動車道鳳来峡インターチェンジとアクセスが良く、トレッキングで人気となっている。
　昨年夏には、新型コロナウイルス禍でも「３密」を避けて乳岩峡はじめ奥三河を訪れる行楽客が激増。市道は幅員がわずか３・３㍍～５・５㍍と狭く、25台駐車できる登山口駐車場はあるものの、登山口直前まで進まなければ止められるかどうか分からず渋滞となり、車は引き返すことも困難に。市職員も連日交通整理をして対応した。
　さらに昨年８月には救急車が登山口駐車場を目指したが、到着や搬送まで時間を費やす事態もあったという
　そこで市観光課は28日午後５時から５月５日午後４時まで車両通行止めとすることにした。登山口駐車場も閉鎖となり、既存の小滝橋駐車場（約40台）とＪＲ三河川合駅前の駐車場（約20台）、市立鳳来東小学校を用意し対応する。いずれも協力費として１台１０００円を求める。鳳来支所に駐車してＪＲ本長篠駅から飯田線の利用も呼び掛けている。
【安藤聡】