道の駅再発見 田原

2021/05/02 00:00(公開)
根強い人気の産直品売場=道の駅田原めっくんはうすで
根強い人気の産直品売場=道の駅田原めっくんはうすで
異業種の結束が強まる

 新型コロナウイルスの感染が始まって1年が過ぎた。国民の健康だけでなく、経済面でも大きな打撃を与え続ける。地域の観光拠点でもある道の駅も例外ではない。ただ、売上激減の危機に見舞われながら、逆境を糧に成果へつなげる施設も出ている。

 田原市の道の駅「田原めっくんはうす」「あかばねロコステーション」は昨年4月の緊急事態宣言時に、月の売り上げが前年比で3割落ち込んだ。外出自粛の影響で、名古屋方面などの観光入れ込みが蒸発したためだ。
 両駅の代表、長神利行駅長は「観光客への土産商品にこだわりが強かった。コロナ禍の外出自粛で直撃を受け、転換を迫られた」と振り返る。
 足元の有力な資源を見つめ直した。市内の農業は全国一の産出額で、直売所は休日になると行楽客らでにぎわう。
 翌5月からイオングループなどと提携して外販を本格化。観光リピーターの需要もインターネット通販でつないだ。提携小売先とネット通販は売り上げの3割超に成長、生産者約300人の販路も確保できた。
 駅には3年前に6次産品の加工施設も設け、食肉加工品や調味料、ブランド牛のレトルトカレーなど20種類を商品化。今年度は部門別売上を倍増させたい考えだ。
 最近は旅行商品の企画販売に乗り出した。宿泊や飲食、農家など地域産業を生かす旅行は、近場観光が人気で堅調に推移している。宿泊の前後に市内を巡る「着地型」観光が狙いだ。
 目指す先がばらばらだったコロナ前と違い、異業種の結束が強まった。道の駅を拠点に、まちぐるみで観光客を迎える準備を着々と進めている。
【加藤広宣】
商品開発も盛んな6次産品の加工施設
商品開発も盛んな6次産品の加工施設
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