道の駅「したら」敷地内に田口線車両を展示

2021/05/25 00:00(公開)
展示している「モハ14」形車両
展示している「モハ14」形車両
 設楽町清崎にオープンした道の駅「したら」の敷地内に、1968年まで現役だった豊橋鉄道田口線=ことば=の車両がお目見えした。車両に掲げていた行き先表示板、沿線駅にあった手書きの運賃表などを車内で展示している。
 車両は「モハ14形」。豊橋鉄道時代にはクリームとグリーンのツートンカラーだったが、その前のエンジ色の状態になっている。2008年度に経済産業省の近代化産業遺産(中部木材)に登録された。車内の床は木板、椅子は片側にクロスシート(横座席)、反対側は展示ケースがある。
 町の中心、田口にあった旧奥三河郷土館の敷地内で展示していたが、施設の新築移転で車両も清崎に移した。
 行き先表示板は「鳳来寺-本長篠」「清崎-本長篠」がある。乗車券販売用の硬券棚や運賃表は田峯駅にあったもので、三河三谷や弁天島など飯田線を通じて東海道本線へ連絡していたことが確認できる。
 他にも、乗務員が持ち歩いていた携帯電話、閉塞(へいそく)区間に示すタブレットなども見られる。
 車内見学は無料で午前9時~午後5時。郷土館と同じく火曜定休。
【安藤聡】

田口線
 新城市長篠にある現在のJR飯田線「本長篠駅」(当初は鳳来寺口)と、設楽町田口(旧田口町田口)にあった「三河田口駅」を結んだ全延長22・6㌔のローカル線。1929年に鳳来寺口-三河海老間が開通し、32年に全線開通。56年に豊橋鉄道田口線となった。当初は、山林で伐採された木材の運搬を担い、切り立つ崖や川沿いに線路が敷かれていた。68年8月31日の運行を最後に廃止となった。
車内の床は板張り、片側にクロスシート、展示棚だ
車内の床は板張り、片側にクロスシート、展示棚だ
行き先表示板
行き先表示板
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