今年も熱中症にご用心

2021/06/10 00:02(公開)
最近1週間の都道府県別熱中症搬送患者数(総務省消防庁のサイトから)
最近1週間の都道府県別熱中症搬送患者数(総務省消防庁のサイトから)
 日本海に中心を持つ高気圧に覆われた結果、東海地方は連日、梅雨の晴れ間が広がり、最高気温が30度を超える真夏日となるところが出ている。東三河の最高気温は豊橋の7日が29・0度、8日が28・9度、9日が29・0度と真夏日一歩手前。今年も注意すべきは熱中症だ。新型コロナウイルス終息まではまだ時間がかかる。2回目の夏を乗り切るには。
 県のまとめによると、4月30日から今月8日までに、124人が熱中症の疑いで救急搬送された。今月に入ってからは7日が21人と急激に増えている。
 日本気象協会が帝京大学医学部監修の下で進める「熱中症ゼロへ」プロジェクトがまとめている。それによると、この時期はまだ体が暑さに慣れていない。体が暑さに慣れることを「暑熱順化」という。
 梅雨が明け、暑い日が続くと、体は次第に暑さに慣れて、暑さに強くなる。言い方を変えれば、同じ気温でも、8月より6月の方が熱中症になる人が増えることもある。
 人は体温が上がると汗をかくとともに、皮膚血管拡張で体表から空気中に熱を逃がす「熱放散」で、体温を調節する。うまくできないと体内に熱がこもり、熱中症になる。
 暑熱順化のためには、実際に気温が上がる前に、無理のない範囲で汗をかくことが大事だ。個人差もあるが、適応には数日から2週間程度かかるという。
 屋外ではウオーキングやジョギングを薦めている。ウオーキングは1回30分、ジョギングは1回15分、週5日を目指す。室内では筋トレやストレッチ。室温に注意すること。1回30分、週5日以上を目指す。シャワーのみで済ませず、湯船にお湯をはっての入浴が薦められている。十分な水分補給のうえ、適度に汗をかく。暑熱順化ができても、数日でも暑さから遠ざかると元に戻るので注意が必要だ。
 マスクをしているからといって熱中症になりやすいわけではない。ただ、のどの渇きを感じにくくなるので、脱水が起きやすくなる。こまめな水分補給が必要だ。
 気象庁によると、東三河は10日も30度近くまで気温が上昇する。雨になるのは来週半ば以降になりそうだ。
【山田一晶】
8月までの熱中症の危険度。緑は注意、オレンジは警戒、赤は厳重警戒(「熱中症ゼロへ」のサイトから)
8月までの熱中症の危険度。緑は注意、オレンジは警戒、赤は厳重警戒(「熱中症ゼロへ」のサイトから)
豊橋市の10日の暑さ指数予測。警戒レベルになる日が増えてきた(環境省のサイトから)
豊橋市の10日の暑さ指数予測。警戒レベルになる日が増えてきた(環境省のサイトから)
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