新しい八通町町公民館お披露目

　豊橋市八通町の町公民館で４日、地元自治会による完工式があり、真新しい建物を地元住民らに披露した。多額な資金不足を補うため、知恵や交渉力を駆使して３年余りで完成にこぎつけた。
　木造平屋建てで、広間と和室のほか調理施設がある。屋根裏を階段でつないで災害用備蓄品を納める倉庫に活用する。
　この日は自治会役員や羽根井校区など関係者ら30人が出席して完工式を開いた。近田正子自治会長は「木の温もりと香りがする立派な施設になった。約３年間の建替事業は困難も多く、そのたびに町内で知恵を絞り結束したことで完成させられた」と感謝した。
　新公民館は不足する事業費を自治総合センターの助成金や住民の寄付などで賄った。助成金は地元自治体の受入体制が不可欠で、市に体制整備を働き掛けるなど採択要件を満たした。近田自治会長は「防災やまちづくりなどコミュニティーの拠点は維持が難しい。建替資金などに苦しむ自治会も多く、今回の事業ノウハウが参考になれば」と話す。【加藤広宣】