中根さんが「中部地方の古道」自費出版

2022/03/05 00:00(公開)
「中部地方の古道」を手にする中根さん=東愛知新聞社で
「中部地方の古道」を手にする中根さん=東愛知新聞社で
 郷土史家中根洋治さん(78)=岡崎市細川町=が、「中部地方の古道」(A4判、136㌻)を自費出版した。戦国時代以前からあった約30の道を紹介する。
 鎌倉街道と呼ばれる鎌倉へつながる数々の道をはじめ、奈良から岐阜、中津川を抜けて東北まで至る「東山道」、東三河も通る「足助古道」などを、ふんだんに写真を使って解説する。
 うち足助古道は、設楽町の納庫や津具、豊根村の新野峠を抜ける。さらに東の街道へとつながり、長野県の遠山郷、山梨県の甲府を通り、最終的には鎌倉まで行けた。
 現在の東海道沿いにも鎌倉へとつながる道はあったが、天竜川、大井川など大きな川を渡らなければならず、足助古道を通る人たちも多かった。中でも商人がよく利用していたという。
 古道の多くは山の尾根を通るコースが多い。今と違い、山には大木は少なくて見通しが良く、洪水や落石といった危険を避けられるのが理由という。明治期になると馬車など車輪を使う移動手段が増え、勾配の緩やかな川沿いのルートが中心になっていった。
 中根さんは「文献を調べて現地を歩き、地域の古老に話を聞いてまとめた。今でも道が残っている場所も多い」と話す。
 1200円(税別)。豊川堂本店で購入できる。問い合わせは中根さん(090・7957・4009)へ。
【竹下貴信】
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