設楽ダム 工期8年延長

2022/05/18 00:02(公開)
工事が進む設楽ダム建設現場=いずれも設楽町で
 国土交通省中部地方整備局は17日、設楽町で進めている設楽ダム工事計画について完成時期は当初の2026年度から8年延ばして34年度、総事業費は約2400億円から800億円増額の約3200億円とする方針を示した。本体工事での必要とされる掘削など工事量が増えたこと、働き方改革関連法で作業時間見直しに伴うとした。この日豊橋市であった同ダム建設事業部会で報告した。

 設楽ダムは1973年に計画が公表され、2009年に当時の民主党政権方針で再検証の対象となり、凍結された。14年に国土交通省が計画の継続を決めた。ダム本体は堤高約129㍍、計画総貯水量9800万立方㍍。
 中部地方整備局によると、工事期間が延びることについて、地質調査や詳細設計で十分な強さがある基礎岩盤が想定より深いため、掘削やコンクリートを流し込む打設工事の仕事量が増えることが理由という。当初より岩石の掘削工事は8カ月、本体掘削は15カ月、打設は22カ月増えると算定した。
 17日には午後1時から中部大学名誉教授の松尾直規委員長ら事業部委員6人が現地を視察。整備局職員から工事の進み具合や、工事車両が入るための道路をつくるために山林を切り開いたり、45度の坂を行き来したりしなければならないこと、国道や県道の付替道路整備で橋桁建設が進んでいることなどの説明を受けた。
 夕方、豊橋商工会議所であった事業部会会合で、整備局広域水管理官の鈴木明氏が「社会や経済情勢の変革を受けて工期の延伸と事業費増額が必要になりました」とあいさつした。
【安藤聡】
岩盤の説明を受ける建設事業部会委員
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