浜野さんが奄美で伝えた平和

　南米を中心に海外でも活動する書道家浜野龍峰さん（61）＝豊橋市北山町＝の展覧会「平和への想い」が４月16日～５月15日、鹿児島県奄美市の「田中一村記念美術館」で開かれ、無事終了した。
　展覧会場の奄美大島に隣接する喜界島には太平洋戦争中、特攻隊の基地が置かれていたことから、特攻隊員の名字を書き連ねた作品などを出品。展覧会前に島を訪ねた際に知り合った地元のアーティスト「Ｎａｎａ」が特攻隊員を歌う「天人菊の丘」の歌詞も書いた。
　ワークショップにも尽力。地元の高校生に篆刻（てんこく）を指導し、生徒たちが作った。小学生には書道に親しんでもらった。展示会場では、Ｎａｎａのライブもあり、響き渡る歌声に涙する来場者もいた。
　浜野さんは「愛知や私の古里北陸から大勢が訪ねてくれた。島の人たちとの交流の輪が広がり良かった。平和が脅かされている時期に開催でき、有意義だった。作品の一部をウクライナに送りたい」などと話していた。
【竹下貴信】