ウクライナの現状を語る

2022/10/03 00:00(公開)
河合さん(手前)とオンラインで話すアンドレイさん=豊橋市牛川町で
河合さん(手前)とオンラインで話すアンドレイさん=豊橋市牛川町で
オンラインで現地からアンドレイさん

 ロシアのプーチン大統領がウクライナ国境付近の4州併合を強行するなど、軍事衝突から両国の緊張は新たな局面に入った。今年3月、ウクライナ西部の都市リビウから本紙へ現地の様子を伝えた、会社員のシュワチコ・アンドレイさん(33)が再び取材に応じた。豊橋市に住む親友の河合実さん(38)を通じ、この半年余りの心境を語った。
 アンドレイさんは軍事侵攻が始まる直前の2月中旬、その後に主戦場となった首都キーウから妻と2人の子を連れてリビウへ移った。ポーランドへ移住した親戚宅を借りて今も無事に暮らしているという。
 ロシア人の父とウクライナ人の母の子としてモスクワで生まれ、幼少時を米国で過ごした。大学時代は中国での留学経験もある。ロシアとウクライナの言葉に英語と中国語、さらに日本語も話せるマルチリンガルだ。
 現在働く中国系の医療関連会社でも、語学力を買われて翻訳業務などを担う。在宅のリモートワークで「家族と過ごす時間は増えた」とうれしそうな表情も浮かべた。
 軍事侵攻から7カ月余りで4回、国境警備兵で招集されたがいずれも不採用だったという。5回目の招集は今月26日。今度は専門分野の通訳要員だ。現在は面談の結果を待っている。
 「ウクライナのためなら戦地へ赴く」と強く語っていたが、面談で軍幹部は機密漏洩などの面で出自に対する懸念を示しているという。度重なる不採用に「ロシアとの関係性なども影響しているのでは」と語った。
 最近では「都市部で大規模な停電が起き、冬にはガス供給網が狙われる恐れもある」と先行きを心配する一方、「国民は最後まで屈せず抵抗する姿勢に変わりはない」と力強く語った。
【加藤広宣】
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

住まいLOVE不動産 光生会 藤城建設 虹の森 さわらび会 蒲郡信用金庫
hadato 肌を知る。キレイが分かる。 豊橋法律事務所 ザ・スタイルディクショナリー 全国郷土紙連合 穂の国