「現代の名工」に有田焼を学ぶ 豊根の小中学生

2022/10/15 00:02(公開)
矢鋪さん㊨の指導を受けてろくろを回す児童=いずれも「とよね村民体育館」で
矢鋪さん㊨の指導を受けてろくろを回す児童=いずれも「とよね村民体育館」で
 陶芸家で「現代の名工」に選ばれた矢鋪秀治さん(76)=佐賀県有田町=らを講師に迎えた「有田焼陶芸教室」が14日、豊根村の「とよね村民体育館」で始まった。村教育委員会の「へき地芸術教室」=ことば=の一環。小中学生ら70人が指導を受けた。
 村の友好自治体、豊明市の元市議で中京佐賀県人会副会長の前田庄介さんの橋渡しで実現した。同市では20年前から10年間、矢鋪さんを招いて教室を開いており、豊根村での開催を勧めた。
 講師は、2011年に厚労大臣から「現代の名工」に選ばれた矢鋪さんと、一番弟子で女性初の「伊万里・有田伝統工芸士」に認定された白須美紀子さん(43)、弟子の宮尾造隆さん(43)の3人。九州から天草産の石からつくった土約300㌔と、素焼きの湯のみ茶わん550個を持参した。
 この日は24人の小学生、22人の中学生が参加した。子どもたちは、慎重にろくろを回し、矢鋪さんらから指の動かし方や、なめし革を使ったふちどりなどを体験したり、湯のみ茶わんには思い思いに絵柄を描いたりした。
 中学1年の片桐悠李愛さんは「ろくろでは力の入れ加減が難しかった。店で売られている器がこんな工程で作られているのだというのがよく分かった。もう一度経験したい」と話した。
 15日には希望する村民30人が体験する。ろくろで作った作品などは矢鋪さんの工房で本焼きした後、12月3日~来年1月22日に豊根村の道の駅「グリーンポート宮嶋」で展示する。
【安藤聡】

ことば
へき地芸術教室

 都市部から離れた山間部などで、伝統芸術や文化などを楽しむ機会として企画。県教育委員会が1975年から続ける「へき地教育振興補助事業」を活用して毎年開催。91年度からは体験活動が始まり、観劇やダンス鑑賞などをしてきた。
湯のみ茶わんの絵付けをする生徒
湯のみ茶わんの絵付けをする生徒
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