田原市の太平洋岸に近い集落で10月下旬、複数の猫が死んだり、行方不明になったりしていることが関係者への取材で判明した。死骸の状況や手当した獣医師の話から、毒物を食べた可能性がある。市民団体は11日、動物愛護法違反の疑いがあるとして田原署に捜査を要請した。
市民団体「命にやさしいまちづくり ハーツ」によると10月19日、「家の敷地で猫が死んでいる」と通報があった。キジトラの雄で、餌をもらっていた。毛が逆立ち、苦しそうな表情で倒れていたという。何者かが毒物をまいたことを疑ったハーツは注意を呼びかけるチラシを作り、周辺でポスティングした。
さらに23日、数十㍍離れた別の民家で、キジトラの雄が七転八倒して苦しんでいるのを家の女性が見つけ、動物病院に運んだ。獣医師は、猫が毒を食べた可能性があると話したという。獣医師は取材に対し、強肝剤を投与したことを明らかにした。猫は回復した。
女性は警戒し、もう1匹いたシロキジの雄を家の中に閉じ込めていたが、いつの間にか外へ出てしまい、25日になって家の敷地で死んでいるのが見つかった。周辺にふんをしており、もがき苦しんだものとみられる。
2匹は母猫が行方不明になったため、女性が1年半前から面倒を見ていた。「生き残った猫は人間を警戒するようになった」と話す。
現場は、幹線道路からは一本奥に入った田畑の中にある集落。周辺には飼い主のいない猫(野良猫)が10匹以上暮らしており、餌をもらっていた。ところが、相前後して姿を見せなくなったという。雑木林などがあり「そこで死んでいても分からない」と近所の人は話す。
小動物の殺傷行為は人間に向けてエスカレーションする危険性がある。ハーツは、注意を呼びかけている。
【山田一晶】