豊橋居住示す動画提出へ

　４月23日の豊橋市議選で初当選後、市内での居住実態がないと市選挙管理委員会に当選無効を求める異議が出されていた菅谷竜氏（42）＝れいわ新選組＝が12日、市役所で反論と説明のため記者会見を開いた。菅谷氏側は選管が求める証拠書類のほか、告示前から自宅などで撮りためた動画を独自証拠として提出するという。菅谷氏は「根拠のない申し出に迷惑している」と徹底して反論する姿勢を示した。
　菅谷氏の説明では昨年９月29日、妻子と実母が住む蒲郡市内から実父が住む豊橋市多米中町３の市営住宅へ転入した。告示前の１月21日から告示後の４月19日まで朝と夜に日記風の動画１０９本を撮りためた。
　会見には代理人の辻恵弁護士も同席し、48分に上る動画を17分間にまとめて再生。自宅内部や近所で撮った映像などが記録されている。
　記録動画について菅谷氏は「居住実態を巡るトラブルは各地方議会選で目立っている。こうした事態を想定して撮ったが、私生活の一部をさらすのは不本意だった」といきさつを説明した。
　菅谷氏側では今後、選管の求めで19日までに必要書類を提出。転入前後の水道高熱費や物品購入費など生活実態がわかる領収書などの書類とともに、行動記録をまとめた書類などをメディアにも公開するという。
　辻弁護士は「過去の類似案件でも動画を残していた例はない。選管の調査を補う決定的な証拠で先進事例にもなる」と自信を示した。
【加藤広宣】