佐々木氏招き「吉田塾」例会

2023/07/02 00:00(公開)
企業と観光業の協働について語る佐々木氏=山本事務所で
 若手経営者らの勉強会「吉田塾」(塾長、山本明彦元副金融担当相)は6月30日、豊橋市西松山町の山本事務所で第149回例会を開いた。講師は東洋大学国際観光学部教授の佐々木茂氏。「イノベーションを創発する地域エコシステムという『場』の形成」と題し、企業と観光業との協働事例や観光まちづくりの展望などを語った。経営者など約15人が参加した。
 佐々木氏は、1991年に高崎経済大学の専任講師に着任、2001年に教授、07年から早稲田大学大学院商学研究科の兼任講師、17年に東洋大学国際観光学部教授、19年からは国際観光学科長を務める。
 専門分野は地域マーケティングや流通システム。東日本大震災以降は、地域の国際戦略にも注目し、中小企業と観光産業の連携や、海外市場との関わりの形成などを研究する。
 佐々木氏は「地域にはさまざまな個性がある。地元の人は当たり前のものと認識しているので自慢しない。よその人に地域の真の価値が伝わらない」と分析した。
 そこで、旅館やDMO(観光地域づくり法人)などが核となり、商店街や自治体、大学などとともに、観光デザイン(計画)を立て、地域の魅力を適切に伝えることが重要と提言した。 
 豊橋の観光業は「ホテルのサイトで観光を発信しているのは1カ所だけだった。自社の情報に加え、観光協会と協力し、名所や食などの情報を発信し、来訪につなげていくべきだ」と語った。
 近年は、その場所でしか味わえない内容を求める観光客が増え、体験型メニューが人気だ。佐々木氏は「体験型観光を形にできる企業が求められている」と解説。海外の品評会への出展やホテルへの提供などを進める日本酒ブランド「永井酒造」が核となり、群馬県川場村の観光を推進する事例を紹介した。
【北川壱暉】
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