豊橋で「納豆」シンポ

2023/07/11 00:00(公開)
発酵をテーマに盛り上がったパネル討論=豊橋市公会堂で
 NPO法人「発酵文化推進機構」(本部、東京都中央区)は「納豆の日」の7月10日、豊橋市公会堂で発酵をテーマにした講演会とシンポジウムを開いた。東愛知新聞社など後援。東京農業大学名誉教授で、同機構の小泉武夫理事長が「濱納豆」の歴史や健康面での潜在能力について基調講演。食や健康と美の観点で意見交換するパネル討論もあった。
 小泉理事長は「大徳寺納豆」などの名で知られる濱納豆を「発酵や醸造技術を背景に、五味に敏感な日本人が育んだ食文化の一つ」と説いた。
 健康に高い関心を寄せた徳川家康が好んだという文献をもとに「浜名の納豆から転じた」とルーツを紹介。中国にもあるが「うま味を発見した日本人独特の味覚、固有の麹菌が育くむ環境が大きな違い」と強調した。
 牛肉と比べ100㌘中に含まれるタンパク質量は上回り、リンは約2・5倍、ナトリウムは100倍近くある点をデータで紹介し、健康や美容に関する潜在能力の高さを示した。
 続くパネル討論は、発酵や健康と美にまつわる事業主や専門家らが意見交換した。
 市内の濱納豆製造者「國松本店」の國松勝子代表は「現在では市内でただ一つの製造者となってしまった。絶やさないよう、有数の歴史を誇る豊橋の発酵文化を引き継ぎたい」と誓った。400年の歴史を誇る種麹メーカー「糀屋三左衛門」の村井裕一郎社長は「気軽に楽しく食べて健康になる『医食同源』の発想が不可欠」と述べ、機能性にとらわれて味気なくなるのを避けるべきだと助言した。
【加藤広宣】
濱納豆のルーツや潜在能力を説く小泉理事長
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