豊橋市が豊橋公園での建設を目指す「多目的屋内施設」(新アリーナ)を巡る議論が活発になりつつある。整備基本計画案の中間報告に対する「パブリックコメント」(意見募集)でも、市は募集期間を延長した。これまで静かに動向を見届けてきた賛成派も「黙ってばかりでは、正しく伝わらない」と積極行動に打って出たという。
市の基本計画案に賛同する市民グループ「新アリーナを求める会」は7月に入り、「『豊橋防災型アリーナ』って」と題したA4サイズのチラシを作った。
1枚のチラシには、プロ競技を含む各種スポーツやイベントでの利用といった施設の基本的な機能のほか、新たな防災拠点としての役割などを強調している。「スタジアム・アリーナ改革」を推進するスポーツ庁の室伏広治長官も先進モデルとして視察に訪れ、全国の注目度が高まっている点にも触れている。
会は前市長時代の2020年2月、整備計画の中断に伴い2万8270筆の署名を集めて早期建設を求める請願書を市議会へ提出した。今回はその賛同者らへ「対面」での説明を重視した。
会の落合幸一郎事務局長は「情報が独り歩きして誤解されるのは大きな損失だ。市民に正しく理解してもらうため、粘り強く説明を続ける義務がある」と意気込んだ。
賛否両論があり、市民感情を二分しかねないテーマについて、落合事務局長は「歴史的な大論争になればいい。互いの利点を正しく理解してもらう好機とし、活動が泥仕合に発展して後味の悪い結末になることは避けたい」と付け加えた。
新アリーナ基本計画案は6月9日の市議会で中間報告が示され、12日に意見募集が始まった。募集期間を20日まで9日間延ばした。市多目的屋内施設整備推進室によると、6日現在で延べ246件の意見が寄せられた。
【加藤広宣】