ソフィア看護専門学校のアカハラ問題で市が処分

2023/07/15 00:00(公開)
頭を下げる鈴木市長(中央)ら=蒲郡市役所で
女性教諭3人の15件など調査で認定

 蒲郡市は14日、市立ソフィア看護専門学校で起きた生徒に対するアカデミックハラスメント(アカハラ)問題で、調査委員会の報告を発表した。女性教諭3人による計15件のハラスメントを認定したほか、副学校長(当時)の監督責任が9件認められた。元副学校長と11件のハラスメントが認められた教諭1人を戒告処分(13日付)に、2件のハラスメントが認られた教諭2人を訓告処分(14日付)にした。
 問題は昨年6月、3年生と保護者計61人が署名したアカハラの告発と教員変更を求める嘆願書と、2年生と保護者計89人が署名した学習環境の改善を求める要望書の2種類を鈴木寿明市長宛に提出したことで発覚した。
 進級時に不安を訴えた生徒に対し「10人は落とす」「全員1回は泣かせる」など言ったとされるほか、膨大な課題を出してクラス全体に「文句があるならどうぞ学校を辞めてください」と発言するなど暴言に加え、生徒を無視する行為などがあったとされる。生徒は学校に相談したが取り合ってもらえなかったという。
 市は、昨年7月に弁護士や看護教育の大学教員、市の壁谷幹朗教育長らからなる調査委員会を設置した。事実関係の把握と原因究明、学習環境の改善などについて8回の調査委員会を開き、学生や他の教諭などから聞き取りをした。
 この日、鈴木市長に提出された報告は「人命を預かる看護の職務を遂行するために、時に厳しく指導が求められる環境にある」と指摘しつつ、「教諭は教育指導名下に暴言などの不適切な指導があった。副学校長は、教諭の指導方法を容認するかのような行動に及ぶなど不適切な監督があった」と認定した。
 問題の教諭3人は生徒を指導する立場から外した。今後、スクールカウンセラーの増員や学校長への意見箱の設置、ハラスメントマニュアル作成や学習指導環境の可視化などの対策をする。昨年度から始まった全教員のハラスメント研修も今年度以降も継続する。
 鈴木市長は大原義文副市長らとともに報道陣に頭を下げ「再発防止に向けて市全体で事実を受け止め、市民の信頼回復に向けて努める」と述べた。
【林大二朗】
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