田原市博物館は開館30年と、渡辺崋山の生誕２３０年を記念した特別展「ドナルド・キーンと渡辺崋山―崋山の叡智にふれて」を10月７日から開く。記念イベントの参加者を募集している。
　崋山は優れた画家として多くの肖像画や風景画を残した江戸時代後期の田原藩家老。ドナルド・キーン氏（１９２２～２０１９年）は米国出身の日本文学研究の世界的権威。２０１７年から博物館名誉館長を務めた。キーン氏の紹介、田原との関係や、キーン氏が残した崋山の絵画への解説などがある。
　開会式は７日午前10時半。キーン氏の息子誠己さんが出席する。午後１時半から記念イベント「それぞれの交遊　ドナルド・キーンを語る」が崋山会館レセプションホールである。誠己さんと翻訳家の角地幸男さんが対談する。11月３日午後１時半から芥川賞作家の平野啓一郎さんによる記念講演会「キーンさんの思い出」、10月21日と11月18日に学芸員によるギャラリートークがある。聴講無料、事前申し込み優先。参加申し込みは特設サイト＝ＱＲコード＝から。
　観覧は一般７００円、小中学生３５０円。10月11日は崋山大祭のため入館無料。市内在住、在学、在勤の人は証明書があれば市制20周年記念で無料となる。問い合わせは田原市博物館（０５３１・22・１７２０）へ。
【岸侑輝】