豊橋商工会議所は、第36回都市デザイン文化賞に今泉自転車店(豊橋市魚町)と野田歯科クリニック(同市東小鷹野3)の2件を選んだ。
今泉自転車店は中心市街地の商店街にあり、木造一部2階建ての店舗は日本家屋の切妻屋根の外観が特徴。北向きで奥行きが長いため暗くなりがちな店内をトップライトや妻面をガラス張りとすることで採光性を高めた。建て替え前の店名看板を修復、再利用し、店の歴史を示すものとしている。
旧店舗を2022年9月に建て替えた。伊藤啓輔建築設計事務所が設計し、萩森建設が施工。
店主の今泉仁志さんは「通行人にも印象が残る建物になった。木のぬくもりとやさしさが伝わり、独特の香りのよさも来店客に好評だ」と喜んだ。
伊藤さんは「切妻屋根で通りから奥を見通せる景観とした。周辺にはコンクリートのビルが立ち並ぶので、まちとの連続性を表現した」などと設計の意図を語った。
野田歯科クリニックは既存の樹木を生かし、建物を雁行型に配置した。比較的広い床面積の建物を住宅街の大きさと調和させている。
高低差のある地形に対して建物の床の高さを一定に保った。ここに位置する待合室の床面は高く持ち上げられ、地面から浮いたような外観。一方で診察室などは地面に近く、芝生などの緑が視界に入りやすくした。
野田貴彦院長は「土地が特殊な形状のため、地形を生かしてうまく建物を配置してくれた。建物内部も使いやすく、スタッフからも働きやすいと評判だ」などと受賞を喜んだ。
【加藤広宣】