29日、5月3、4日に修繕終えた愛染明王坐像を開帳

2024/04/27 00:00(公開)
「仏像の本来の美しさを楽しんでください」と林さん
豊橋の赤岩寺で報告書も展示

 豊橋市多米町の赤岩寺は29日午後1~3時と、5月3~4日午前10時~午後3時、約10カ月かけて修繕した「愛染明王坐像」を特別に開帳する。今回は修繕結果報告書も展示し、作業中に新たに判明した事柄などを紹介する。5月3~4日はキッチンカーなどの出店もある。
 国指定重要文化財。本来は、毎年11月に開かれる「愛染明王大祭並びに寺宝展」でしか見られない。
 昨年から修繕のため京都国立博物館文化修理所に預けられ、今年3月に戻ってきた。大規模な修繕は3回目で、江戸時代初期と昭和初期に続き約90年ぶり。
 傷んだ箇所を直す傍らで、「仏像本来の姿」を復元する取り組みもあった。一つの例として、像が持つ「矢」の本数と向きの修正。修繕前の矢は1本で、矢尻は下を向いていた。調査の結果、矢は2本で矢尻は上向きが正しいと判断され、そのように直された。実際に、赤岩寺の先代住職は、2本の矢を持つ愛染明王坐像を描いている。寺の慈光殿で展示される修理報告書と合わせて見ると、像がまとう歴史の深みを感じられるだろう。
 期間中には、愛染明王の法衣に描かれた鳳凰の柄をデザインしたカード型お守りや、仏像の写真と御朱印を組み合わせた「御朱印アルバム」の販売もある。
 住職の林昌英さんは「現在はさまざまな器具や道具が発達しており便利な世の中ですが、昔の職人の技や心意気にかなわない部分も、まだまだあるのではないか。愛染明王坐像は職人の丁寧な仕事によって作られています。仏像の美しさと同時に、人による匠の技も楽しんでほしい」と話した。
 問い合わせは赤岩寺(0532・62・0012)。ウェブサイト=QRコード1=やインスタグラム=QRコード2=でも情報を発信している。
(夏目敬介)
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