高齢者、障害者が利用できる共生型デイサービス「ふるり咲楽（さくら）」が豊川市美園１にオープンした。利用者だけでなく、職員にも居心地が良い場所づくりにこだわった。
　山口淳也さん（51）、マスミさん（49）夫妻が今年３月に開所した。住宅を改装している。あえてデイサービスであることを目立たなくし、利用者が「近くに遊びに行く」「コーヒーを飲みに行く」ような感覚で利用できるように心掛ける。
　室内に入ると、心地良い香りが広がる。アロマの香りが脳に良い刺激を与え、認知症や精神障害にプラスの効果があるという。希望があれば、アロマオイルを使ったマッサージをする。

やりたい気持ちを大切に

　安全・安心を重視しすぎないのも特徴の一つ。利用者が日曜大工や料理をやりたければ、金づち、包丁などを使ってもらう。やりたい気持ちを大切にすることで、充実感あふれる生活につなげる。

子育てスタッフのために

　介護施設で働く人の中には、子育て中の母親が多い。幼稚園児や小学生たちが、休み期間中や授業後に過ごせるキッズスペースを施設内に設け、子どものそばで勤務できる。さらに利用者と子どもたちが触れ合うことで、双方にプラスになるという。
　山口夫妻は「気持ち良く入れる風呂、家庭料理の感覚で味わえる食事の提供、太い大黒柱のある広々とした居室など、利用者の皆さんが心地良く過ごせるように尽くしています」と話す。
　定員１７人。また６月から第２、第４日曜は認知症カフェ「さくら」を開設する。問い合わせは、ふるり咲楽（０５３３・65・９６４１）へ。
【竹下貴信】