一般社団法人「日本カーシェアリング協会」(宮城県石巻市)は支援活動の財源確保のため、「廃車で被災地応援・社会貢献プロジェクト」を今月から始めた。寄贈してもらった廃車を解体し、得られるパーツや資源を寄付金とする。10日、県内初の廃車の引き取りが豊川市であった。
協会は2011年の東日本大震災をきっかけに発足した。震災や豪雨などの被害を受け、車を失った人に無償で車を貸し出す支援事業を続ける。県内では昨年6月の東三河豪雨の際に活動したことで知られる。
現在のプロジェクトで寄贈される車は、被災者には贈らない。協会が提携する業者が廃車とリサイクル処理をする。このため、車検切れの車や故障車でも引き取る。車の状態によっては被災者向け車両として提案する場合もある。
この日、会社員佐藤信一さん(57)が同市蔵子1の実家にあった軽自動車を手放した。2010年式で、父(81)が運転していたが、運転免許を返納したため、使い道がなくなっていた。
佐藤さんによると、協会を知ったのは東三河豪雨での活動だった。実家周辺は多くの車が水没した。「車がないと災害ごみを運び出せない。仕事に行けない。買い物もできない。ここ何十年もなかった水害で、みんな困っていた」と振り返る。
実家の近所で業者と待ち合わせ、車は10分ほどで引き取られた。佐藤さんは「ほとんど何もしなくて済んだ。こんな形のボランティアがあるんだ」と話した。
協会は来年2月末までに全国200台を目標に廃車を集める。問い合わせは日本カーシェアリング協会(050・5482・3178)へ。
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1967年三重県生まれ。名古屋大学卒業後、毎日新聞社入社。編集デスク、学生新聞編集長を経て2020年退社。同年東愛知新聞入社、こよなく猫を愛し、地域猫活動の普及のための記事を数多く手掛ける。他に先の大戦に詳しい。遠距離通勤中。
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