豊橋市向山大池町の「ギャラリーサンセリテ」で、「まるまる まるごと まつおかとおる」展が開かれている。岡崎市の美術家、松岡徹さんの個展。絵画、立体など約150点を展示する。6月1日まで。
1968年生まれ。名古屋芸術大学、スペイン国立バルセロナ大学大学院で学んだ。佐久島や岡山県の湯原温泉など、その土地にまつわる物語や伝説を取材し、それらをモチーフにさまざまな表現方法で制作活動を続ける。豊橋での個展は今回が初めて。
テーマは設けず、これまでの画業を紹介する。この二十数年間の作品がランダムに並ぶ。
豊川弁財天や蒲郡の竹島弁財天のご開帳の際の取材をもとに描いたドローイング、釈迦の「天上天下唯我独尊」の姿をほうふつさせる立体像、タイルを使った造形物など作品は多彩。植物と人型とを融合させた絵や、コミカルな中にも少し恐ろしさを感じさせるイラストなどが楽しめる。粘土の立体作品は金属の粉を塗ってさびさせている工夫も。人と神仏、妖怪などの境界を超える不可思議な作品が並ぶ独特の世界が楽しめる。
「肩の力を抜いて楽しく見てほしい。地元愛知にちなんだ作品をもっと作りたい」と松岡さんは話す。
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愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。
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