豊橋市中野町の自動車関連「ユタカコーポレーション」は、豊橋市と豊川市上野1、津島市に「ドローンスクール」を開校している。子どもや高齢者をはじめ、公務員やサービス業などの人が受講し、資格取得に向けて学んでいる。
ドローンは今、「空の産業革命」といわれる。空撮や農薬散布、測量など幅広く利用されている。今後、期待されるのは「物流」と「災害対応」だ。
物流は事前にプログラムしたルートに沿ってドローンを飛行させ、空から物資を届ける。人口減少によるトラックドライバーの担い手不足対策や山間部など配送困難地域へ届けるという課題の解決に役立つとされる。
災害対応は能登半島地震のように道路が寸断された際、孤立した地域に支援物資を届けるだけでなく、被災状況を空から調査するなど、迅速な情報収集に利用できる。
操縦には資格が必要だ。現在は民間団体が発行する民間資格と、2022年から始まった国家資格がある。国家資格は国土交通省登録講習機関による講習が必要で試験もある。1等が50万~100万円前後、2等が30万~40万円と高額だ。
ユタカは国家と民間の資格以外に点検、農薬散布などの操縦に必要な資格が取得できる。その後のサポートが手厚い。免許発行や飛行申請には複雑な手続きが必要だが、無償で卒業生をサポートする。また、ドローンを販売している。
2等の国家資格試験に合格した山本昭信さん(74)は「今の手続きはネットが中心で、紙に慣れた高齢者には難しい。スクールはやり方を丁寧に教えてくれるから、ありがたい」と話した。
料金は民間の基本15万4000円。国家資格は1等の基本が初学者119万9000円、民間資格を持った経験者33万5500円。2等の基本が初学者40万7000円、経験者9万3500円。
社員の資格取得を考えている企業は、厚生労働省の人材育成制度がある。経費の最大75%まで助成されるほか、960円の賃金助成額(1人1時間)も受けることができる。
ユタカドローンスクールのホームページでの申し込みか、豊川校(0533・65・8750)または豊橋校(0532・39・5511)、名古屋津島校(0567・22・3720)に問い合わせる。
スクールの藤原康正さんは「ドローンを使った新しいビジネスは、これからも出てくる。今から準備していくことで将来の利益にもつながります」と話した。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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