日本水彩展に豊橋支部の3人が入賞の快挙

2025/07/17 00:00(公開)
入賞した豊橋支部の3人(提供)

 日本水彩画会が6月に東京都美術館で開いた公募展「第112回日本水彩展」で、同会豊橋支部から3人が入賞した。そのうち大竹良夫支部長(69)=田原市=は、支部創立76年以来初の「東京都知事賞」に輝いた。上位3賞の受賞は34年ぶり。3人は「思いがけないこと。ありがたい」と喜びを語った。今月23~27日に県美術館で開かれる巡回展で鑑賞できる。

 

 日本水彩画会は1913年創立。豊橋支部は49年、全国初の支部として発足した。現在、大竹支部長はじめ会員、会友、一般の計21人が活動する。日々研さんを積み、支部展や小品展、写生展などで積極的に発表を重ねている。

 

 今回受賞したのは、「東京都知事賞」の大竹支部長による「輪島の朝陽(2024・1・14)」、会友の部「会友奨励賞」に青木三千代さん(80)=豊橋市=の「暦日Ⅱ」、一般の部「古賀春江賞」に山本智子さん(73)=同=の「木漏れ日」。青木さんは会員推挙、山本さんは会友推挙となった。

 

 大竹さんの作品は、自衛隊員の息子が能登半島地震の被災地で活動を終え、現地を後にする際に撮った写真が題材。復興を願う祈りにも似た気持ちを美しい陽光に託した、見る人に希望を感じさせる一作だ。「作品が認められ無類の喜びを感じている。賞に見合うよう精進したい。息子も喜んでいた」と語る。

 

 青木さんは壁が崩れかけた民家を丁寧に描写した。「壊れそうで壊れない家を、木の強さや大工の技術、住んでいた人に敬意を持って描いた。水彩画を始めて十数年、受賞は思いがけないことだった。指導してくださった皆さんのおかげ」と喜んだ。

 

 支部初となる「古賀春江賞」の山本さんは、知人が撮った米国西海岸の街の写真を題材に、白壁の店とそこに映る影、濃淡の緑を爽やかに描いた。「樹木の表現に気をつけた。悩んだかいがあった。受賞は身に余る光栄」と話した。

 

 3人のほか、支部の下村市子さんも会友推挙となっている。「水彩人口を少しでも増やしたい。若い人たちにもどんどん挑戦してほしい」と大竹支部長。問い合わせは大竹支部長(090・3835・7399)へ。

大竹さんの作品
青木さんの作品
山本さんの作品
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田中博子

 愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後、校閲記者として入社。1年後に報道記者に転身した。2020年から報道部長。芸術、福祉、経済・奉仕団体などを担当する。趣味は、かなりジャンルに偏りのある読書と音楽鑑賞。思考のそっくりな一人娘と趣味を共有している。

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