東海漬物(豊橋市駅前大通2)は27日の株主総会と取締役会で、創業家の大羽儀周氏(43)を新社長に選任した。大羽社長は同日、本社で就任記者会見を開き、さらなる業績向上への足掛かりとして今後3年間をめどに組織改革など経営基盤強化を最優先する考えを示した。前社長の永井英朗氏(69)は退任。
大羽新社長は「市場環境の変化が大きく、意思決定の速度や新たな価値観で経営に取り組む必要がある。これら課題へ機動的に対応するため世代交代で刷新した」と役員人事の意図を説いた。
さらに「これまで築いた経営基盤を踏まえ、攻めの戦略で成長を続けたい。地域に愛され、従業員が誇れる、社会にインパクト残せる会社を目指す」と意気込んだ。
今期は組織全体で方向性を共有できる仕組みづくりを強化する。今後3年間は「DXとCXプラスワン」と題し、社内情報の効率運用や人事制度のほか、拠点ごとに差が生じやすい企業文化の共有などの変革を進める方針を掲げた。 大羽社長は「次の成長へ向けた種まきの前に基盤強化が必要だ」と考えを示した。
また、地域との関係強化について「現在は『ぬかづくり教室』ぐらいしか接点がない。野菜や漬物を身近に感じられる取り組みや、工場見学など地域とさらに密接になれる機会を増やしたい」と語った。
大羽社長は恭史会長の長男。2007年筑波大大学院修了後、金融機関を経て11年8月同社へ入社。23年11月取締役、昨年9月から副社長。豊橋市出身。ほか、役員人事では戸田紳一郎常務(漬物研究所長)が専務、監査法人出身の林寛尚氏が社外取締役から選任となった。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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