田原市の伊良湖に水揚げされる未利用魚を生かした料理の試作発表会が17日、同市古田町の渥美商工会であった。9月の国土交通省「みなとオアシス」登録に伴い、同商工会が港を拠点としたご当地グルメの開発に乗り出した。魚のすり身を使った料理を試食し、年内に「Sea級グルメ」として発売予定。
伊良湖港に水揚げされるアイゴやキビエなどの白身魚は、タイやヒラメのような人気魚とは違いすり身しか活用法がないという。商工会では渥美魚市場と連携し、これらすり身を使って地元飲食店に試作品を募った。
この日は地元10店舗が12品を持ち寄った。フライやはんぺん、鍋や汁物料理などにアレンジしたレシピを持ち寄った。地魚のはんぺんを天ぷらにした試作品は、魚の臭みも残らず、軽い食感で好評だった。
「寿し兼」の上村ひささん(75)は貝やシラスを混ぜたはんぺんを試作した。「メイン料理を引き立てる一品として、来店客の話題になればうれしい」と述べた。
企画した商工会観光事業委員会の長神利行委員長は「食べる機会が少なく、海藻を食べてしまう未利用魚だが、地元観光に役立てられるよう磨きたい」と意気込んだ。
委員会によると「Sea級グルメ」は各店の意思確認などを経て12月下旬に正式決定する。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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