豊橋市はこのほど、スタートアップと地元農家の共創プロジェクト「TOYOHASHI AGRI MEETUP」をきっかけに始まった実証実験の成果報告会を、同市老津町の「めぐりとまと万場ハウス」で開いた。
名古屋市中区のスタートアップ「G-grow」が開発した炭素系液体燃料活性触媒「TT EX PRO」を、豊橋市小島町にある温室の暖房用ボイラーの重油タンクに投入した。G社のCO2削減事業本部長の牟田口康隆さんによると、2024年11月から25年3月までの実験の結果、年間燃料使用量を前年度比で15・2%、約5000㍑削減し、CO2排出量を13・5㌧削減することに成功したという。
「TT EX PRO」はアルコールを主成分とし、燃料中の炭素分子の塊を分解して、より細かく安定して燃えやすい構造に変化させる働きがある。これにより燃焼効率を飛躍的に向上させる仕組みだ。牟田口さんは「バーベキューで使う炭を細かく砕くようなもの」と解説する。
使用量は重油20㍑に対して1ccとごくわずかだ。めぐりとまとの伊藤充治社長は「当初は半信半疑だったが、まずは挑戦してみたいと思い導入を決めた」と振り返る。実験では、複数あるタンクに投入して回るのが思ったより大変だったことや、もしも暖房機が故障したらという懸念があったことも語り、「5000㍑という削減量は経験のない数字で、期待を高めている。今後、実験対象外だったハウスでの導入も積極的にやっていきたい」と述べた。
また、今回の実験では燃料の消費量を単純比較しただけにとどまるため、「TT EX PRO」投入後の燃焼効率に合わせて空気比を調整するなどすれば、さらなる効率化が図れるという。G-growの五藤忠保社長は「豊橋市の後押しと、伊藤社長に手を挙げていただいて実験できたことで、他の自治体も手を挙げてくれている」と述べ、今回の実験が信頼獲得につながったことが大きいとした。「2016年に開発が始まり、カーボンニュートラルが発表されるなど、時代がやってきたと思ったが、新型コロナウイルス禍で空白ができてしまった。この2年でようやく安定したオーダーをいただけるようになってきた」と語った。
詳しくはG-grow(052・265・7935)や同社ホームページへ。
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1988年生まれ。三重県津市出身。
地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
趣味は一口に言うとゲーム。著名なタイトルをすべて網羅しているわけではないが、コンシューマーはファミコン時代から「ドラゴンクエスト」などを親しんでいる。ジャンルは問わず、環境としてはオンライン、カード、ボード、テーブルトークなど手広くプレーしている。
好きなものは甘いもの。犬派。写真は実家の猫。
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