蒲郡市立西浦小学校と西浦中学校は、新年度から東三河初となる小中一貫の義務教育学校「西浦学園」に生まれ変わる。24日には両校で閉校式があり、長い歴史に幕を下ろす。今回、西浦中の小澤良充校長(60)と、4月から学園の1期生で最上級生(9年生)となる同校2年の尾崎来舶さん(14)に、中学への思いや西浦学園に対する期待などを聞いた。
西浦小は、1873年に開校。92年に現在地に校舎が完成した。西浦中は1947年に小学校内に設置。63年に現在地へ校舎が建設され、同年に西浦が蒲郡市へ編入合併されて現在の校名となり、今日に至る。
小澤校長は中学校教諭としての約20年間のうち、大半を西浦中で過ごしてきた。1994年に赴任し、97年には吹奏楽部を全国大会に導いた。「吹奏楽は50人が基本だが、当時、30人ほどと少ない中で全国に臨んだ」と校長室に飾られた写真を見ながら振り返る。その後、2002年まで同校で多くの生徒の指導に努めた。
22年、校長として再赴任。校訓の「愛と耐」にちなみ、「出会い」「認め合い」「やりたい」「かなえたい」などを大切に教育活動を推進。地元の人を講師に招いた授業も開き、生徒の愛郷の心を育んできた。学園開校に向け、昨年は小中合同の運動会や演奏会を開催。児童生徒の交流を深め、新たな門出の土台を築いてきた。
今月上旬には最後の卒業生を送り出した。小澤校長は「これまで西浦を支えた人たちの思いを背負って巣立った生徒、かつての教え子が親になった姿を見ることができ、非常に感慨深かった。歴史ある中学校の幕を下ろす責任の重さを感じる」と話す。
小澤校長は今月で定年を迎える。西浦学園については、「素直な心と思いやり、地域を愛する心を引き継いでほしい。大人になっても西浦に目を向け、一度地元を離れても最後は戻ってくるような人材の育成に期待したい」と力を込める。
2年間にわたり校舎で学んできた尾崎さんは、中学校生活の中で体育大会が一番心に残っていると振り返る。「小学校になかった学級対抗。1年生は最下位だったが、2年生では級長として、4人1組で竹を持って走る『バンブーハリケーン』などの競技を仲間と協力し、クラスで1位になれたことがとてもうれしかった」と笑顔を見せる。
4月から1期生の9年生になることを受け、「自分たちが基準となり、後輩が受け継ぎたいと思える学校を作っていきたい」と決意を語る。さらに、「今後は地域とのつながりもさらに大きくなる。卒業した先輩たちが考えた『八つの架け橋』の一つ『地域づくり』を一番大事にしていきたい」と述べた。
最後に、学園での目標については、「小中一貫になることで、普段は関わることができなかった1~6年生とも仲を深め、行事などいろんなことに挑戦したい」とし、4月からの新生活に期待を込めた。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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