豊橋市でこども食堂運営を手掛ける「東三河Kids未来クラブ」は市内の小学校と連携し、不登校支援を目的に開校した「E-Placeスクール」の受け入れを本格化させる。自宅からインターネット上の仮想空間(メタバース)を通じ、学校に通えない子どもの学びの機会や居場所を確保する新たな選択肢となることを目指す。
大日本印刷のメタバース空間を生かしたラーニングシステム「エディプラス」を使う。市内で「なかざわ・塾」や英語塾などを主宰するN教育の中澤理社長を校長に、専任指導教員を1人配置する。6年生が対象で、保護者や学校の同意のうえ、市校長会を通じて5人程度まで受け入れる。システムは無料で利用できる。
教室型の仮想空間に指導教員が常駐し、児童はアバターを操作して週1回、一定時間内にログインする。単元の確認テストや学習実績などを管理し、個々の理解度を踏まえ支援する。所定の要件を満たせば在籍校から出席扱いを受けられる。
机を囲む円内はオフライン状態で、着席中は学習に集中できる。挙手の操作をすれば常駐者が歩み寄り、共有音声機能を使って質疑応答などができる。円外のオンライン空間では教員の視界の範囲内で校庭などの周遊も可能だ。
市教委が今年度まとめた「不登校の現状と課題について」によると、2024年度の不登校児童生徒数は1393人で19年度の2倍以上に膨らんだ。低年齢化も進んで小学生は597人と3倍超まで増えた。学習理解度の格差が現れやすい高学年の比率も高い。
実証期間を経て今月から1人目を受け入れた。近藤喜典代表は「学習意欲はあるが通学はできない子どもも多い。フリースクールなどに続く新たな選択肢の一つとして、行政の支援が難しい場面で役割を果たしたい」と説明した。
中澤校長は「子どもが、将来的に復帰できる環境づくりを支援したい。学習面も意識して支えたい」と意気込んだ。
法人ではスクール運営資金の寄付金を専用フォームで募っている。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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