牛川遊水地周辺を歩く

2020/12/06 00:00(公開)
豊川河畔を歩く参加者
豊川河畔を歩く参加者
 「牛川水郷に親しむ会」は5日、豊橋市の牛川遊水地周辺の約3㌔を歩くウオーキングを開いた。27人が参加し、堤防周辺の自然に親しみながら歩いた。
 吉田城址鉄櫓(くろがねやぐら)前に集合、愛知大名誉教授の渡邉正さんを案内人に牛川遊水地の堤防へ。渡邉さんはあちこちで豊川(とよがわ)の歴史や治水について説明した。
 そして牛川水郷周辺にキンクロハジロやカルガモなど約400種の動植物がいることを紹介。「豊川は水資源としての開発が進んでいる。それは水や川にさまざまな影響が出るということ」と述べ、河川治水と環境への影響は一体であることを説いた。そのうえで「最近は人の川離れが進んでいる。日ごろから川に親しまなければ、川の良さも恐ろしさも分からない」と警鐘を鳴らした。
 最近は集中豪雨で従来の治水対策が通用しなくなっていることにも触れ「川ごとに必要な治水と河畔林のあり方は異なる。住民と、自治体や河川管理者が長期的な方針や基本的な考え方を共有していく必要がある」と述べ、川について学ぶ必要性を訴えた。
 途中で、堤防工事のために切り開かれた場所へ特別に許可を得て入った。音楽家の平野明子さんによるハンマーダルシマーの演奏、牛川の渡し船に乗る体験があった。参加者は「知らないことばかりで感心することが色々とあった」と語った。会の世話人の平野恵美子さんは「私自身、堤防道路をよく散策していましたが、知らないことがたくさんありました。ただ環境破壊は駄目と訴えるのではなく、住民と国が歩み寄れれば、と思います」と話した。
【岸侑輝】
牛川の渡しに乗る体験があった
牛川の渡しに乗る体験があった
堤防の工事現場に特別許可を得て入る。工事で切られたクスノキの切り株があった
堤防の工事現場に特別許可を得て入る。工事で切られたクスノキの切り株があった
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